夜警〜光と影/広瀬勇人
The Light and the Darkness/Hayato Hirose
■レンタル価格:26,000円(税抜)
■グレード:3+
■演奏時間:約7分20秒
■必要最低人数:28人
■参考音源(MP3)
<演奏>
指揮 石津茂人
新宿区吹奏楽団
第30回定期演奏会
2019年4月21日
新宿文化センター
■楽器編成
Picc
Fl 1
Fl 2 (Option)
Ob 1 (Option)
Ob 2 (Option)
Fg 1 (Option)
Fg 2 (Option)
Es Cl (Option)
Cl 1
Cl 2
Cl 3
Bs Cl
A.Sax 1
A.Sax 2
T.Sax
B.Sax
Trp 1
Trp 2
Trp 3
Hr 1
Hr 2
Hr 3
Hr 4(Option)
Trb 1
Trb 2
Trb 3
Euph (divisi ad lib)
Tuba (divisi ad lib)
S.B. (Option)
Timp
Perc 1
Perc 2
Perc 3
Perc 4
Hrp (Option)
Organ (Option)
曲目解説 「この作品は2019年、新宿区吹奏楽団、第30回定期演奏会記念委嘱作品として作曲されました。「夜警」は17世紀オランダの画家、レンブラント・ファン・レインの代表
的な絵画で、約3.6m×約4.3mの巨大なキャンパスに、アムステルダム自警団のフランス・バニング・コック隊長とその隊員たちの出動する様子が生き生きと描かれています。冒頭に繰り返し演奏される鐘は自警団の鳴らす鐘の音を表しており、低音楽器で
演奏される主題(暗いタッチで描かれた自警団を表したもの)とミュートをつけた金
管楽器の完全4度音程の和音が、リズムや調性、和音を変えながら曲中様々な形で演
奏され、曲の中に統一感をもたらしています。前半はアルト・サクソフォンのソロ(
コック隊長のもったいぶった、しかしどこか締まりのないグダグダな指示)を経て隊
員たちが出動する様子を描き、中間部の穏やかな楽想では、絵画の中心近くで光の当たった少女(レンブラントの妻サスキアとされている)に焦点を当て、隊員たちが仕
事を離れて家庭で安らぐ象徴、と解釈して曲の中に盛り込んでいます。後半、絵画の
中で太鼓を叩いている隊員をモチーフに、再び隊員たちが出動する様子を描いており、
徐々に盛り上がって大団円を迎える中、力強く賑やかに曲が幕を閉じます。作曲者が
以前、アムステルダム国立美術館を訪れた際にこの絵画に出会い、全体的に暗くて登場人物が異様に多いが、何かしら不思議な魅力と説得力をもった作品として、心の片隅にその印象が残っていました。今回オルガンの入った吹奏楽曲という委嘱を受け、
中世ヨーロッパの絵画を題材にしようとあれこれ模索している中でふとこの絵画が頭
をよぎり、この作品を元に作曲するに至りました。(広瀬勇人)
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