■組曲「星へのきざはし」第2部  櫛田朕之扶 作曲

■レンタル価格:30,000円(税別 )

■演奏時間:約14分

■グレード:3+(5段階)

■演奏可能最低人数:35人

■参考音源CD CD「碧き宇宙ー生命の雫」収録

■初演:2008年11月21日 大阪市音楽団第97回定期演奏会 指揮 秋山 和慶

■楽器編成
Picc. / Fl.1-2/ Ob.1-2/ Bsn.1-2 /Es Cl./ Cl.1-3/A.Cl/ B.Cl./ A.Sax1-2/T.Sax./B.Sax/
Tp.1-3./Hn.1-4/Trb.1-3/ Euph.1-2/Tuba1-2/St.Bass./※ E.Bass/ Timp. Perc.1-4
※E.Bassは1楽章のみ使用。なくても演奏可。

■ 作品解説
都会の夜空には、星がほんの少ししか見えません。高層ビルの明かりや、ぎらぎらし たネオンが、私達を照らし出しています。とてもうきうきとした気分になる反面 、星 たちのロマンがどこかへ行ってしまった、淋しさがおそってきます。夜空に星を求め、 その軌道の下に生きる、自然の軌道に生きたい、そんな気持ちがこの曲を書かせまし た。星の世界は、地上の花や風よりも、もっと広く大きいロマンを感じます。都会の 喧噪を離れ、美しい星空を見上げ、星たちの息吹きを少し感じて見ませんか。第1部 でも云っていました通り、この曲は星のエッセイです。「飛鳥」「元禄」「雲のコラー ジュ」とは少し違った、私のモダニズムを書いています。あと第3・第4部の6曲書き、 合計4部構成の12曲にしたいと思っています。今回は、第2部の3曲です。第1部の3曲 に続いて、編成は大編成→小編成→大編成、テンポは急・緩・急となっています。

●第1楽章 「ダンシング・アンドロメダ」 /“Dancing Andromeda” ギリシャ神話で語られる、海神のおくった怪物のいけにえとして、岸壁に繋がれた王 女アンドロメダ、それを救った勇者ペルセウスの物語。そのアンドロメダのことです。 その絶世の美女の姿を、ヘビィメタル・バラード・ワルツ・フュージョンなど色々な リズムに乗せてみました。そのため編成の中に、Electric Bass が使用されています が、編成に無くても演奏上、問題ありません。各solo は、拍を感じさせず、モノロー グ的な solo が良いと思います。

●第2楽章 「恋するオルフェウス」 /“Orpheus in Love” 「こと座」の竪琴は、オルフェウスの竪琴です。亡き妻を思うオルフェウスの恋歌 に、冥界の王ハデスも涙します。疑いの心とうれしさで、つい約束を破ってしまい、 後悔と深い悲しみに耐えかね、息絶えます。そんな純愛のバラードも今は遠くなって しまいましたね。鍵盤打楽器のアンサンブルは、充分にバランスを考えて、情感ある 表現にして下さい。

●第3楽章 「ヘラクレスのジレンマ」 /“Heracles’s Dilemma” 女神ヘーラの呪で錯乱に落ち入り、妻と子供たちを皆殺しにします。正気に返った ヘラクレスは自殺を図ります。この大罪を償うための12の大冒険。それを成し遂げた 英雄ヘラクレス。最後は女神ヘーラの娘ヘーペを妻として、オリンポスで暮らすとい う……。何度か表れる、Timpani のヲトシ風に次第に細くきざまれる部分の表現は、 大変重要な音列と云えます。

 

 

 


 

 

 

 

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