「死者の支配する国」― 崇高なる光に包まれて
〜愛媛県立南宇和高等学校吹奏楽部委嘱作品〜



好評レンタル中!!

八木澤 教司「死者の支配する国」― 崇高なる光に包まれて

演奏時間:約10
グレード:4 
演奏可能人数:35人
ンタル価格:32,000円(税別 )
参考音源 

■CD「エディソンの光」 〜 メンロパークの魔術師

サンプル音源 崇高なる光に包まれて

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八木澤氏が「太陽への讃歌―大地の鼓動」と同時期に生み出した待望の話題作!
まずは作曲者自ら書いた作品解説をご覧ください!

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 タイトルとテーマは顧問の土居俊一先生によるもので、
第一場「死」、第二場「死者の目に映るいま」、 第三場「死者への敬愛」が
途切れなく演奏される単一楽章曲になっています。
肉親や愛する人の死、その絶望とその現実を理解できない気持ち。
楽しく懐かしい日々が崩れ、失ってはじめて気づく、その大切さと感謝の念。
そして次第にその気持ちは不安をも招き「今の私はこんな生き方で良いのか」
「あの人が今の自分を見たら悲しむのではないか」と悩み苦しむ。
しかし、死者は自分を決して見捨てず見守ってくれていることに気づく。
肉親や愛する人との絆はそれほど深いものであるからです。
「死者の支配する国」というタイトルはドロドロとした恐ろしいイメー ジを
持たれるかもしれませんが、 実際の内容はそうではなく、このような死者との
精神的な「愛」のつながりを描いた作品です。
難しいことはともかく「楽しいこと、辛いことがあっても生きていられること、
そして温かく見守ってくれている人がいることに感謝するきっかけになれば」
と思い、
誠意を持って作曲にあたりました。
尚、家族の絆を描いた「太陽への讃歌―大地の鼓動」と関連の深い作品になりました。

八木澤教司作品集CD「死者の支配する国」より抜粋]
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八木澤氏がこう語るように温かく、そして感動的な作品に仕上がっています。
氏のこれまで手掛けてきた風景描写作や世界遺産シリーズとの傾向とは異なり、
精神的な感覚をストーリー化している内容ではありますが、
見事にこの3つの場面を音楽として表現されています。

第一場「死」では愛する人の死を受け入ることができない気持ち、
生前大切な時間を共に過ごした想い出が 悲しくも温かいタッチで描かれています。
作曲者が“家族愛のテーマ”と呼んでいる、 「太陽への讃歌―大地の鼓動」の
合唱後に見られる包み込まれるようなコラールが、一瞬姿を見せますが、
死を受け止め、 それが次第に崩れて行く様子は言葉には表せないものがありました。

第二場「死者の目に映るいま」ではこの世にはもういない、 愛する人が “今の自分を
見たらどう思っているか”という視点を見事に表現しています。
これは日本人ならば誰もが持っている感覚で共感できるものです。
例えば“死んだおばあちゃんは今の私を見たら悲しむかもしれない” このようなことは
誰もが一度は考えたことではないでしょうか。
このようなやりどころの無い気持ちの移り変わりを巧みに表現しています。

第三場「死者への敬愛」では“ラップ音”から連想された効果音が使用されています。
八木澤氏によると『ラップ音は心霊科学用語の一つで、
霊魂が現れる時に大抵の人が聴いている音なんだ。
例えば水の滴る音、火がパチパチするような音をいうんだ!
霊魂事体は霊感と言われるものの一つである、 霊視能力が無いと見ることができないけど、
ラップ音は比較的多くの人が持っている霊聴能力で感じることができるんだ。』
小学生時代に、つのだじろうの心霊漫画「うしろの百太郎」「恐怖新聞」を
愛読したというだけあってかなり詳しい解説でした…(苦笑)。
このラップ音の後に歌われる愛する人と心の再会を果たす場面、 これが何とも感動的なコラールで表現されています。
私は数ある八木澤コラールの中でも1.2を争うほどのものであると確信しています。
氏のお気に入りである映画「いま、逢いにゆきます」にも通ずる作品と言えるでしょう。

インタヴューの最後に『このような内容の作品ですが宗教とは一切関係がないので、
誤解のないように書いてくださいね!神長さん! 楽しいことや、辛いことがあっても
生きていられること、 そして温かく見守ってくれている人がいることに感謝するきっかけに
なればと思い、 作曲したんだよ!』と熱く語っていました。

「死者の支配する国」は「太陽への讃歌―大地の鼓動」と同時期に生まれた作品で
両作品関連深いものであります。
この夏の感動には欠かせない作品となることをお約束します。

ウインドアート出版代表:神長一康

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